常羽の説明とレーダーの情報を統合すると……恐らく座標はこの港内です
正確な座標は不明……相手は僕たちのレーダーを妨害したうえで、指揮官の信号も遮断しているようですね。二重暗号化のようなものだ
アジールのダメージは大きく、戦力が限られています。ソフィアと常羽が指揮官の奪還作戦に加わることは難しいでしょう
ええ、ですから私たちだけの力で指揮官を探し出さなければ
常羽は「待て」と言っていましたね……伝説の「船」が来るまで、ひたすら待てと
もう一度、地上の捜索を行いましょう。何か見落としている異常があるかもしれません……指揮官……?
……指揮官のリンク反応が……途絶えました
僕の方もだ……
……指揮官
意識海を安定させましょう。信号周波数に異常はなかったので、指揮官自ら切断したのかもしれない。少なくとも、まだ指揮官は無事でいらっしゃるということです
ですが、指揮官がご自分でリンクを切断するなんて……そんな状況がありえるんでしょうか……?
私たちの指揮官を信じましょう
[player name]は座して死を待つような人じゃない。今だってきっと、僕たちと合流する方法を必死で考えていますよ
……海面に生体反応です!徐々に接近してきます!!
数は……かなりの数です!
……あの船
あの建築様式……
――百伶百悼……
――往来出入の勢い、規模舞走す……
――魚龍変化……
一定のリズム……歌声、でしょうか?
「台詞」かもしれませんよ
台詞?
音声情報を検索しました。データは一部欠損していますが……免疫時代以前の文化「戯曲」、中でも人形劇と関係しているようですね
テキストは古く、修辞に満ちている。失われた東方文明に属するもので、人類の貴重な遺産というやつです
……まあ、どこまでルーツを遡れるかはわかりませんけどね
アイラさんが知ったら、きっと喜びますね
船が接岸しました
……!感じます!指揮官のマインドビーコンです……!
あの船からですね
ええ
船上には大量の生体反応が見られますが、侵蝕体の反応は皆無です……
とにかく、乗り込みましょう