はぁッ――!!失せろ!!
カムイは足にまとわりつく最後の侵蝕体を力一杯蹴り飛ばした。吹っ飛ばされた侵蝕体は廃墟の上に叩きつけられ、ついに動かなくなった
彼も力が尽き果てる寸前だったが、幸い、目の前の障害はようやく取り除かれた
出口だ……ついに出口にたどり着いた……
アジャール、カトレフ……大丈夫か?
エゼットに帰還するまでなら……なんとか持ちこたえられそうだ。話は後だ。行くぞ
俺も……同じ
あんたたちはまだ歩ける人たちを連れて先に戻れ……俺は動けない人たちを集めて、まず安全なエリアに避難させる
戻ったら救援を呼んでくれ。それまで……俺が彼らを守る
こうやって俺たち3人で突破できたんだ……きっとできる
ガイ?起きてくれ、ほら、俺たちやったぜ。これから安全な場所を探して、救援をま……
……ガイ?
カムイ……
下ろしてくれ……お前らは、進み続けろ……
カムイ……ガイを下ろしてやれ
カムイは両手を震わせながらゆっくりとガイを背中から下ろし、彼を壁に寄りかからせた
その時になってようやく、カムイはガイの惨状を目の当たりにした
俺たちに嘘をついた……そうなんだな、ガイ?
ガイは弱々しくカムイの腕に手を置いた
カムイ……
カムイの目に、もう涙が溢れかけていた
あいつら――倒れたやつらもそうだった。「重傷じゃない、隊の後ろにいれば自分の身は守れる」って言ってたけど
……なぜ自分のことを守らずに、俺たちの援護なんか……
どうしてこんな結末になるかもしれないとわかっていながら、それでも……自分たちを犠牲にしたんだ?
俺らにはわかってたからだ……俺らの道は、ここまでだ……ってな、カムイ
だけどお前らは違う……
この思いがけず手に入れた希望を……今度こそ、絶対に手放すな……
……カムイ、お前言ってたよな、俺たちは家族だって……
永遠に……太陽になれないなら、お前らが俺たちの代わりに……夜明けを見てくれ
見ろよ、夜が……明けた……
夜が明けた
夜が明けた。しかしなぜ、彼には光が見えないのだろう
うっ……
カムイは思わず頭を抱えた。光冠ゲノムに対するエネルギーの効果はまだ続いていた。これは吸収の過程であり、避けられない痛みでもある
エネルギーを得て、突破し、力も……
今、全部手に入れた……
なんで……俺はちっとも嬉しくないんだ?
俺たちが望んでいた未来って、こんなんじゃないよな?
痛い……傷が、痛い……
ち、違う。傷じゃない……
かつて夢にまで見た力が、彼の脳を焼き焦がして彼に理性を保たせ、目の前に倒れている家族たちと自分の違いを直視させた
どうしてこうなったんだ……ここまで来たのに!
俺たちだけで夜明けを見て何の意味がある……あんたらはどうするんだよ?
全員を守るために、一所懸命頑張って……ここまで来たのに……
あんたらがいなくなって……今までの全ては何の意味があった!?
彼はかつて頼りにしていた<連係>を失い、これらの<赤い糸>を得た
<赤い糸>は燃焼から生まれたエネルギーだ。彼らの体から抽出され、彼の体に再び流れ込む
これは死者が彼に残した最後の痕跡だ。彼を完成させて、そして束縛する
