Story Reader / 外伝シークレット / EX04 響鳴のアリア / Story

All of the stories in Punishing: Gray Raven, for your reading pleasure. Will contain all the stories that can be found in the archive in-game, together with all affection stories.
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EX04-7 資源交換

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目標都市と周辺区域を結ぶ主要道路用の電力網は全て封鎖しました

予定より時間がかかったな、ちゃんと仕事したのか

もういい、責任の追及は任務の後だ

周辺区域の侵蝕体も一掃した。主要道路を封鎖したから、この都市は一時的に陸の孤島となっている

ボンビナータ、進捗を報告しろ

ボンビナータ

この都市の防御機能を解除するまで、あと5分です

ドローンを1台追加した。3分以内に解決しろ。3分後、この都市は周期的にエネルギーが衰弱する。その隙に作戦を終わらせないと、予定以上の資源を消耗する

時間通りに指示を完了できなければ、結果はわかってるな

ボンビナータ

が、頑張ります……

リーフとボンビナータは、通信チャンネルの向こうで沈黙した。バネッサはゆっくりと窓に向かい、遠くの都市を眺めた

3分後、バネッサは自分の携帯端末をタップした

まず、都市の中の工場地帯が爆発し、全ての侵蝕体製造ラインが爆発の中で粉々になった

続く第2回の攻撃は、都市の浄化塔とエネルギー中枢で行われた。エネルギー漏れにより連鎖爆発が起こり、都市中心部の大部分は潜む侵蝕体とともに破壊された

はは、工兵部隊が忙しくなるな

まぁ、再建の仕事は関係ないことだ

バネッサの笑い声の中、第3回の攻撃が都市周辺に建てられた兵器から行われた。一斉に襲いくる弾が市内外縁を覆い、端末上の都市の侵蝕体の数量がみるみるうちに減少する

ご主人様、なぜ第3回の攻撃を予定よりもお早めに?まだ一部の構造体隊員が撤退できていなかったようですが

撤退の必要がないからだ。敵を指定の区域に引き寄せることが、彼らの任務だったのだから

はは、その幼稚な感じ、ある級友を思い出したよ。笑わせてくれる

彼らを犠牲しなければ、侵蝕体を引きつけられないだろう。それとも、侵蝕体が逃げ回ることで周辺都市を襲撃して、より多くの構造体が襲われることが望みか?

それは作戦の失敗を意味する。その幼稚さで、失敗の対価を背負えるのか?

ですが……

何体かの人形を犠牲にすることで、より多くの人々の安全が得られるのなら、かなり割りのいい取引といえるだろう

この作戦で、多くの人が救われた。そのことを喜ぶべきだ、そうだろう?

……

珍しく私を笑わせてくれたから今回は許すが、次はないぞ

……承知しました、ご……ご主人様

ではテセ、次は君の出番だ。新調してあげた塗装を汚すなよ

テセ

かしこまりました、ご主人様

先行攻撃が終わり、テセは武器を構えて都市の中を進み、砲撃の難を逃れた侵蝕体を撃退していった

その作戦において最少の犠牲で都市全体の侵蝕体を殲滅したとして、ホワイトスワン小隊は軍隊上層部から高い評価を得たのだった

しかし、その表彰式にリーフは現れなかった

リーフは、それが自分が期待していたものとは違うとわかっていた

しかし、空中庭園では誰もそんなことを気にしない。皆が気にするのは、勝利の大義だけだった

大義を満たすために、名のない死者の数字が増え続けるだけなのだ

軍人の使命と職務を考えた時、その大義のために、幼稚さや疑問など必要とされていないということを、リーフはよくわかっていた

そのことを理解しながら、それでも悶々とした気持ちが拭い切れなかった

その気持ちを追い払おうと、リーフはいつものように訓練室に向かった。激しい訓練で、一時的に自分の気分を紛らわせたかった

リーフが訓練室へ行くと、そこはすでに他者に占有されていた

ルシア、挑戦を受けるよな?

これは……どういうことですか?

ルシアと呼ばれる構造体が3人の構造体に囲まれ、訓練室には緊張した雰囲気が漂っていた

私が負けたら、指揮官をあなたたちに譲る……という意味ですね?

俺たちならいつでも戦場に出られるんだ。だが、お前ひとりの隊では、いつになるかわからないだろう……

はぁッ!

なにっ!?

ルシアは迷うことなく先制攻撃を仕掛けた。双方が武器を手にした瞬間から、戦いは始まっているのだ

勝つためには手段を選ばないのか!?

ひとりを倒したところで、残りの構造体は隊列を形成して一斉に武器を構える

手段を選ばないのはそちらでは?多勢に無勢……これがまともな戦闘と言えるんですか

黙れ!これが小隊戦闘の基本戦術だ。総員、かかれ!

はっ!

何人いようが構いません。指揮官は……私の指揮官です!

……

リーフは訓練室の外の壁にもたれかかった。しばらくして、訓練室内の戦闘が終わったようだった。リーフそっとは中を覗き込む

重傷のルシアが訓練室の中央に片膝を折っていた。挑発した構造体たちは、苦しみながら地面に転がっている。ルシアは刀を支えにして体を起こし、周りを見回した

私の勝ちです

やっとグレイレイヴンが軌道に乗り始めたんです、こんなところでは止まりません

……!

グレイレイヴン……

ええ……グレイレイヴンに隊員を配置って……こんな時に、どこから連れてくればいいんだ

研究員は、悶々とした気持ちで構造体のデータを繰っていたが、すぐに動きが止まった。彼の端末の中には、ピンク色の立ち姿が映し出されていた

長官は、補助型の構造体は必須と言っていたな……中尉、一等軍功を獲ったことがあるのか

なんだ、すでに小隊に所属しているのか……

いや、まず彼女の資料をニコラ長官のオフィスに送ろう。それで、長官に決めてもらうとしよう

以上、ホワイトスワン隊員のリーフの異動命令です

ふぅん?あんな幼稚なおもちゃを欲しがる人がいたんだ?

長官の命令なら、私からおもちゃを取り上げるんなら、どんなものと交換する必要があるかは知っているよな?

もちろん、ホワイトスワンには隊員補充の最優先権が付与されています

未配置の構造体を、いつでも自由にお選びいただきたい

その他、塗装、武器装備、機体アップデート資源等も、ホワイトスワンが優先されますので、それによって隊員不足により生じる戦力不均衡を補えます

太っ腹な資源交換で結構

なら彼女を連れて行け、同じおもちゃにもう飽き飽きしていたところだから

おもちゃですか……

どうした?

いや、何でもありません。ホワイトスワンがこれからも人類に更に多くの勝利をもたらしてくださいますように

ふん、邪魔になる幼稚な馬鹿がいなくなれば、私たちが勝利し続けるのは当然だ