Story Reader / 外伝シナリオ / EX04 響鳴のアリア / Story

All of the stories in Punishing: Gray Raven, for your reading pleasure. Will contain all the stories that can be found in the archive in-game, together with all affection stories.
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EX04-18 遭遇戦

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隊長、そっちは見つかりました?

ない、そちらはどうだ?

えーと……ないっすね

カムイとクロムは廃墟の両側から出てきて、巨大な穴の前で情報を交換している。その穴の中央には2機の試作降下ポッドがあった

降下ポッドの外部は大気圏通過の際の高温のせいでボロボロだ。開いたハッチからは熱気が噴き出し続けている

降下中に出っくわした妨害ドローン、これまで見たことがないヤツでした

今思えば、わざと俺たちの行動を遅らせようとしたのかも

ああ……なにしろ今回の任務の目標はいつもと違うからな

???

また空中庭園のクソガキが来たのか?畜生め、どうしてこうまで後れをとったんだ

?!

真っ黒な物体がクロムとカムイ向かって飛んできたが、クロムとカムイはとっさに両側に分かれて、それがぶつかるのを回避した

クロムが体勢を立て直し、飛んできた物体をスキャンすると、それは電気の火花を飛び散らせている機械の頭部だった

これは……ウロボロスのテッロ……

カムイはクロムのつぶやきを聞くと、物体が飛んできた方へ攻撃する速度を増加させた

目標に接近すると、カムイは背負っていた大剣を一気に振り下ろした。目標物が潜む高く巨大な建物はその一撃で倒壊した

ちぇっ、この野郎

なんとまあせっかちだな。だが時間を節約してくれた

カムイ、後ろだ!

先ほど聞こえた声が突然カムイの後方から聞こえた。その声とともに激しい衝撃と爆風がカムイを襲う

重い金属がぶつかる衝撃音が聞こえ、カムイはこの衝撃で吹っ飛ばされた

そのまま廃墟から突き出ている鉄筋に衝突しそうになった瞬間、一本の水色の稲妻が地面を駆け抜けた

稲妻はカムイの側を掠めると、カムイ自身を引っつかんで鉄筋近くの壁に突進した

隊長、サンキュっ!

稲妻は徐々に消え、クロムはカムイのフードを持ったまま高い壁の上に降り立つ

あれが任務の障壁となった元凶だろう

……侵蝕体じゃないな。でも強度はべらぼうですよ

俺はあの白いバカをずっと探してるんだが。あいつがどこに隠れているか知ってるか?

ノーコメントだ

なるほど、そのネーム……お前ら同じ隊だな。お前らを殺してやつをあぶりだすとしよう

ふん、試してみろよ

隊長、放してください、あいつを躾てやる

カムイは空中で大剣を振り回したが、クロムにフードを強くつかまれてそこから動けない

時間を稼げばいい。我々はバンジを見つけたらすぐ撤退するんだから

大丈夫です、わかってますって

無駄な時間だ