Story Reader / 外伝シナリオ / EX02 極夜再臨 / Story

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EX02-7 極地の過去

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???

なぜここで「インブルリア」の名前が出てくる!

ひょっとして、私が操ってるとか思ってる?

違うのか?

私は夢に影響を与えることしかできないよ。直接操るのは無理

じゃあ、あのバイオニックの行動は?どういう意味!?

……あなたにチャンスをあげるとは言ったけど、協力者として扱うとは一言も言ってないからね。私に約束を守って欲しいと思うなら、もっと頑張りなよ

……お前ッ!

インブルリア、あなたも外に遊びに行きたいでしょ?

——

お前ら……一体俺に何を言わせたいんだ……

ロゼッタの提案を受け、拠点の周囲の安全を確認したのちに船長総代表シュテッセンを訪ね、インブルリアのことについて問いただした

何らかの手がかりか、上手く行けば回答そのものが得られるかもと思っていたが、反応はやや予想外だった

シュテッセンはインブルリアという名前を聞いた途端、人払いをした。明らかに何かを知っていそうな顔をしている

こいつ……まさか本当にインブルリアのことを知ってんじゃないのか!

煮え切らない態度に業を煮やしたエステバンが怒鳴りつける。エステバンは思いっ切りシュテッセンのえりを掴み上げた

ヒィ!

やめなさい、エステバン。彼は僕らの協力者だ!

…………

エステバンは手を放したが、その目はシュテッセンをきつく睨んだままだ

結局、どういうこと?インブルリアはまだ生きている?

……それは

知ったとして、何ができる?お前らにできることはない。今までの潮と同じように、今回もすぐに落ち着く……はずだ……

悲劇の再現などありえん。これまでだって「潮」はすぐに落ち着いたし、今回も同じ……に決まってる……

つまり、彼女がまだ生きているということは認めるんだな?

シュテッセンの発言によって、疑惑は確信に変わった

言え、船長総代表。なぜ彼女の存在を隠す?彼女は今どこにいる?なぜ今回の件の発生をむざむざと許したのか!

珍しいことにディアンナまでもが怒りをあらわにした。守林人にとって、インブルリアという名がどれほど重いものなのかがよくわかる

……別に隠しているつもりはなかった。隠してなどない!

……?

これはな、船長総代表が代々やらかしてきたことなんだよ!総代表から次の代表へ代々強要された秘密なんだ!そうと知ってたら、船長総代表になんてならなかったッ!!

シュテッセンは咆哮した。自分の髪の毛をかきむしらん勢いだ

クソッ、なんでこんなことに……

秘密を守っているわけじゃない。だが、話したところで何が変わる?俺の話を信じるやつがいるか?それに、裏切り者はどうなるか、お前らなら誰よりよく知ってるだろう!

……それに、インブルリアが生きてるってことがわかったら、航路連合は大混乱に陥る。その時また他の問題が出てきたりしたら……

いや、そんなことはどうでもいい……俺は知らん。お前らが知りたいというなら、教えてやる。だが、絶対にこのことを漏らすなよ!

応える者はいない、だが、シュテッセンは独り言のように言葉を続けた

詳しくはわからんが、当時の航路連合は「コード」とかいうのでインブルリアを制御できたようだ

コード……事前設定された認証か何かのことか?

そんな感じだろう。とにかくそのコードによって、計画の首謀者はインブルリアを眠らせることに成功した。それで、バイオニックたちと一緒にある場所に幽閉したんだ

言っておくが、その場所までは俺も知らないからな

……本当に?嘘ついてないだろうな?

知らないものは知らない。俺は先代の船長総代表の口から「潮の原因はインブルリアが悪夢を見ているから」だって聞いただけだ

悪夢は意識海に影響する。それでおそらく、意識海と関連するバイオニックが悪夢の再現として人を攻撃した……

だから今回も同じはずだ。バイオニックもインブルリアの名前を言ってたんだろ?

悪夢が終わればインブルリアはまた深い眠りに入る。そうすればバイオニックたちも落ち着く

それはおそらく難しいんじゃないかな

どうしてだ?

その前にもうひとつ確認したいことがある。首席どの、合流前にバイオニックたちが満タンのエネルギータンクを運んでいることに気づかれましたか?

ええ、先ほど急いで確認にきたのはそのことだったんです。拠点内に貯蔵されていたエネルギーの半分近くが持ち出されています

ある特殊な機体を起動するため

おい……まさか、そのエネルギータンクがインブルリアのところに運ばれてるとでも言いたいのか?

そうでもなければ、あれほど大量のエネルギーを運ぶ理由が説明できないでしょう。もしかしたら……インブルリアはもうすぐ目覚めるかもしれない

そ……そんなことありえない!あれが目覚めたら……あんな化け物が目覚めたら、今の戦力では到底太刀打ちできん。あれは航路連合に復讐するに違いない……!

シュテッセンはますます取り乱し、船に向かって逃げだそうとしたが、ロゼッタによって阻まれる

勝てるかどうかは戦ってみなければわからないが、今の私たちにはまだ起死回生の方法が残されているはず。例の「コード」について、本当に何も知らないの?

……研究棟。守林人のお前らならわかるだろう。構造体の改造を行っていた、あの場所だ

あそこに行けば何らかの資料があるかもしれん。そうだ、早く行け!コードが見つかれば、インブルリアを再び眠らせることができる!

……インブルリアが目覚めるかどうかは別としても、コードさえあれば、私たちが半永久的に主導権を握っていられる……ということか?

ええ、同じことを考えていた。行こう、指揮官

指揮官、これは間に合うかどうかではなく、やらなければならないことだと思う

うん、それじゃあ首席さん、他の構造体をできる限り戻して防衛線を作ったら、一緒にコードを探しに行こう!