リーの手が離せない状況下での襲撃。小隊は完全に不意を突かれた
この機体……なぜ皆、百戯班のモデルなんでしょうか?
……
なんだ……なぜここに「九龍夜航船」のマークがある……?
この施設、「九龍夜航船」と関係が……?
……背中に妙な感覚が走った。振り返ると、蒲牢がいつの間にか姿を消している
……ごめんね
……いつぞやに経験した懐かしい束縛感が、全身を覆う
わざわざスキャンする必要もない。この前の「枷」と同じく、権限なしでは解除できない、面倒なやつに決まっている
……大人しくしてね。あたしとの距離が半径2mを超えた瞬間に、神経毒が注入されちゃうから
売人は……人間の中から外まで腐らせる毒だって言ってた
なんてことを!我々に武器をしまわせたのは、こういうことだったんですね!
ごめんね……みんなと敵対するつもりはないの
ここは首領が指定したデータのバックアップセンター。ここのデータがあれば、多分……
ですが!それは[player name]を拘束する理由になりません!
九龍夜航船の仲間がデータを確保したら、指揮官は返してあげる。他のデータは好きにして構わない
他のものはいい……でも、あたしたちには首領が必要なの
[player name]……全てがうまくいきすぎて、信用できないの。もしあなたたちが首領のデータを奪いに来たんなら、あたしは……敵になるしか……
これでモールス信号を使用できる。通信チャンネルを設定……空中庭園保留チャンネルで
……
S.H.O.T
?
……なるほど
信号の意味を正しく理解したリーは、銃口を真っ直ぐ蒲牢に向けた――
蒲牢がうろたえた一瞬の隙に乗じ、思いっきり体当たりする。勢いのまま壁に当たった反動を利用し、ライフルの銃口を彼女の後頭部に突きつけた
くそっ!空中庭園の連中はどいつもこいつも、意気地なしの卑怯者よ!!
放せッ!!放してよッ!!
二度と抵抗しないと誓うのであれば
とはいえ、今となっては何をどう言おうと、到底信じることはできませんね
……ふん!
ファイルブロックの暗号化を解除しました。ですが……
どれもこれも空っぽでした。ログの復元を試みましたが、取り出せたのはこの2件のみです……
記録:■年■日……監視録音傍受……はは、人工知能のバックアップデータ?元データじゃなくて?もしかして、昇格ネットワークの秘密より遥かに面白い事情が……
記録:■年■日……監視録音傍受……ルナ様は、我々に執行を求めている……
……どうやら、僕たちより前に、別の「客」が来ていたようですね
背後の侵蝕体たちがバタバタと倒れ始めた。パニシングの侵蝕に比例して自己制御能力が弱まった彼らは、単に武器を振る動作を反復する存在と化していた
?
……
このデータセンターは安全なはず……なぜ見つかったの……?
そんな……
?
私たちはどちらもデータベースを必要としています。ですから、今回は長期任務として、腰を据えて当たるべきかと
粛清部隊も地上任務の執行時に助力しましょう
……
えっと、あの……あたし……なんて言えばいい……?
何も言う必要はありません
信頼関係というのは、口先だけで成り立つものではありませんから
…………………………
……ふん、わかったわ!データを手に入れたら、あたしもやつらの追跡調査に手を貸そうじゃない!
今回のことは、あたしが悪かったってことでいいから!
蒲牢は身を翻し、迎えにきた百戯班の機械体の下へと去っていく
ああ……あれはね……ウ、ソ、だよっ!!