先行したはずのロゼッタは、なぜか雪原で一行を待っていたようだ
もう着くから、ここで待っていた
ロゼッタはスピアで雪原の向こうを指し示す。霧と純白に覆われた森の端に、見覚えのある港湾施設が見える
キャランタの連絡係に飛び切りの笑顔で迎え入れられる。だが、こちらの目的を告げた途端、連絡係の笑顔は嘲笑に変わった
ああ、モーゼ級?
ここからもう少し北に行ったところの廃ドックに係留されてるぜ?
でもなあ……そう簡単に船を出せるとは思えないけどなあ
まあ、キャランタとして特に異議はない。欲しいなら持ってけよ
まあ皆さん、わざわざ遠くからお越しなすったんだ。疲れてるだろうから、今日はここで休んでいってくださいよ