序幕 星摘みの叙述
>――説明は以上です
特に質問がなければ、これで解散とします。報告書の提出を忘れないでくださいね
会議が終わり、蛍光灯がつく。人々は書類をまとめて次々と席を立ち、会議室から出ていった
あっ、[player name]は残ってください
セリカは含みのある笑みを浮かべながら、手を振ってこちらを呼んだ
さすが!その通りです!
彼女はテーブルの下の段ボールから、精巧に作られた機械仕掛けのカササギの模型を取り出した
今年の世界民俗同好会の企画はご存知ですか?
なんと、機械体たちと協力して大規模な七夕テーマの記念品展示会を開催するそうです!
すると、セリカが持っていたカササギの模型が何かの言葉に反応したようで、機械の翼を羽ばたかせながら嗄れた声で叫び始めた
機械カササギ
ガーガー!コンステリア、七夕記念品展示会、盛大、素晴ラシイ、アットホーム!ガーガー!
今年は例年よりも広い会場で、さまざまなチャレンジが用意されているみたいですよ
賞品は機械体が集めている資材だけでなく、手作りの記念品もあるとか
いつも通りイベントに参加して、芸術協会の参考資料になりそうな記念品をいくつか持ち帰ってください
任務ではありますが、あまり身構えずに楽しんできてくださいね
セリカは機械カササギを気に入っているのか、話している間もずっと頭をなでていた
あっ、紹介がまだでしたね。機械体側の主催メンバーのひとり、「ガーちゃん」です
何か気になることがあれば、道中で訊いてくださいね
ずっと羽ばたき続けているガーちゃんをセリカから受け取ると、腕にずしりと重みを感じた
ガーちゃん
ガーガー![player name]、心配ナイ!コンステリアニ着ケバ、楽シイ七夕、過ゴセル!
ガーちゃん
ガーガー!出発!
