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All of the stories in Punishing: Gray Raven, for your reading pleasure. Will contain all the stories that can be found in the archive in-game, together with all affection stories.
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バンビナータ·瑠璃 カササギの祈り

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バンビナータから、メールで招待を受け取った。具体的な地名ではなく、詳細な座標が添付されていた

その座標に向かってみると、人里離れた空き地のようだった

バンビナータとの待ち合わせ中、九龍風の音楽が聞こえてきた

芝生の上で、小柄な人影が躍っている

近付いてみると、それはバンビナータだった

指揮官

バンビナータは躍るのをやめ、ミニプレイヤーの音楽を止めた

はい、バンビナータは指揮官にお見せしたかったんです

バンビナータは七夕を知っています

七夕は九龍のお祭りです

それで、九龍の踊りを学びたいと思いました

彼女はこちらを見つめながら、少し不格好な九龍式のお辞儀をした

え?

バンビナータは首を傾げ、疑問の声を出した

もし指揮官のお気に召さないのなら、バンビナータは学習した内容を消去します……

それは、「よい」という意味ですか?

バンビナータはお辞儀をして感謝の意を表し、再び音楽を流した

バンビナータは地面に座り、音楽に合わせてゆっくりと立ち上がった。その姿は優雅でしなやかだ

小さく跳ねて自分の前にやってきたところで、バンビナータはバランスを崩して少しよろめいた

しかし、彼女はすぐに体勢を立て直し、そのよろめきを小さな一歩にして、自然な様子で着地した

そして、踊りはフィナーレを迎えた

バンビナータは……失敗しました

バンビナータの表情は変わらないが、所在なさげに下ろされた彼女の手が困惑を物語っている

指揮官のお慰め、ありがとうございます

でも、バンビナータは踊りの知識の読み取りが不十分でした

心……

感情……

バンビナータ、理解しました

バンビナータの今の本当の感情は、指揮官と一緒に踊りたい、です……

そうすれば、バンビナータは指揮官に気持ちを伝えられます

ミニプレイヤーの音楽を自分がよく知っている曲に変えた

ワルツが流れ始め、体が自然に動き出した

バンビナータに手を差し出すと、彼女は軽やかにこちらへ歩み寄った

この静かな空き地は、彼女にとって世界の全てとなった

今、この瞬間はふたりだけの舞台だ