ローラの家の夕食風景はいつも静かだった。机の3辺に並べられた3人分の食器が、人と人との距離を表しているかのようだ
お母様、ご相談したいことが……
ローラ、自分の家の決まりを忘れたの?
申し訳ありません……
母親の冷たい声がローラの言葉を遮った
一家は沈黙したまま、あまり豪勢とはいえない食事をとった
さあ、話しなさい
はい……実は私、科学理事会に入りたいのです。お母様と同じ……科学理事会の試験もクリアしています
話が再び遮られるのを恐れているかのように、ローラはひと息に言い切った
いけません
だが彼女の予想通り、母親はそれを否定した
あなたはお父様のような指揮官になるのよ
母親はひと言も発することのない机の一角に目を向けると、頬を緩めた
そうよね?あなた