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All of the stories in Punishing: Gray Raven, for your reading pleasure. Will contain all the stories that can be found in the archive in-game, together with all affection stories.
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CER-14 荒野の三人

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ああ、君たちのお陰だ……

ケモミミだ~っ!

グ……グルル……

ガッハッハッハ――

モフモフ猫シッポ~っ!

猫じゃない!

猫かどうかはともかく、本当に助かったよ……

隊長!

ノクティスと21号は、住民たちを連れてヴィラのいる方へと戻ってきた

あら

シャシャシャ!やっぱ俺たちの方が早かったな!

私、ずいぶん待ってたんだけど

ハハ……この町には侵蝕体に対抗できる手段がないんです。本当に助かりました

町の皆も無事で……!本当に……感謝します!

兄さん、カッコいいな!見てよ、この筋肉に機械の腕!

侵蝕体の頭なんか、ひと掴みでバキッと粉々だ!

おうよ、あんなの朝メシ前だぜ。まだまだ暴れ足りねえな!

ケモミミ~っ!

ガウッ!

ところで……ノクティスさんといいましたか?

あなたがいなかったら、私は死んでいたかもしれません!

あん?そうだっけ?あんま覚えてねえけど

そうですとも!私はしかと覚えてますよ!見てください、この髪!あなたが助けてくれた証拠です!

飲み屋の店主は自分の少し焦げた髪を指し、まだ袋にしまっていなかった酒瓶をノクティスに手渡した

どう感謝すればいいやら……お礼にこれを!

おい、そりゃ俺がやった酒だろ?

うるさいっ!もうノクティスさんの物です!

違いねえ、今、俺のモンになった!

それからヴィラさん。訊きたいことがあるなら、私たちに何でも訊いてください!

そうね……何を訊こうとしてたかしら

そうだわ、以前ここへ侵蝕体が来たことは?

ありませんね、私の記憶では。最後に来たのはおそらく6、7年前でしょうか?

ああそうだ、秋の収穫時期だった

あの時に、孫は……

あの時は誰かが考えなしに、パニシングに侵された機械体を持ち帰りましてね。侵蝕体が引き寄せられたんですよ

パニシングに侵された機械体……

ヴィラの脳裏に思い当たる事象がひとつ浮かんだが、それを認めたくはなかった

身に覚えがないまま称賛や礼を受けるノクティスや、子供たちと「じゃれあう」21号をちらりと見て、車のトランクの方へと視線を移す

もし、一部の侵蝕体がパニシングに引き寄せられているのだとしたら……

隊長。この戦利品、21号が持って帰ってもいい?

それ?いいわよ。どうせ誰もいないし

(あのトランクの「戦利品」が……)

(侵蝕体を引き寄せたに違いないわ)

どうしました?

いいえ、別に

ヴィラは溜め息をついて、問いかけた

77号線の北西端に、特殊な集落とかはない?もしくは特別な場所とか

特別な場所……ちょっとわかりませんね

北西へ向かうほど無人エリアが増える……ということくらいしか

これ以上訊いても答えは出なさそうね

21号、ノクティス!いつまで遊んでるの

遊ぶ?褒め称えられてんだよ、俺様の実力が認められたってことだ!

ノクティスの実力って、全部爆発させちゃうことか

残りの侵蝕体を始末しにいくわ。町の外にもまだいるはずだから

マジで?本当に部隊を、特……特盛りボランティアとやらに改名する気かよ?

あなたが脱退して特別ボランティア小隊を結成したいなら、許可するわよ

やっぱやめとく

21号、例の……トランクの中の物を持ってきて

21号の戦利品?了解

戦利品?

戦利品は戦利品。21号が獲物から――

早く、さっさと命令通りに

周辺に残っている侵蝕体まで片付けてくれるなんて……本当に……

この3人にはどう感謝すればいいやら

ぜひ補給を!酒も燃料も食べ物も――あっ、食事は必要ないんでしたね。それなら……バッテリーや、皆さんが使えそうなパーツを全て用意します

……感謝されるなんてガラじゃないわ

21号、ノクティス。行くわよ