え――えぐいデカさの舞台じゃん!
こっから下へ叫んだらこだまするかな?カムイーカムイーカムイーって……
わぁ――――――!
やっぱこだましないか……本に載ってた「ささやきの壁」とかって遊びができると思ったのに
カムイは少ししょんぼりと落ち込んだが、一瞬で元気を取り戻した
こういう舞台に立っている時ってさ、みんな何を話すもんなの?
そうだな……宣誓をしたりとか?
例えば……
そう言ってカムイはしばらく考え込んだ
キタ!思いついたぞ!例えば、指揮官が俺にこんな言葉をかけるんだ――
「カムイ、次の任務でサポートが必要な時は、一番に声をかけるよ!」って
これ、立派な宣誓、「誓いの言葉」っしょ!?
へへへ!じゃ、指揮官のお墨付きってことで!
えー、何だよ違うの?じゃ、宣誓の言葉って何なんだよ?
しばらく考えてみたが、こういう場にふさわしい「誓いの言葉」がすぐには思いつかなかった
あっ、もういっこ思いついた!
うんうん……「必ずともに勝利へ歩もう」、これ、どうよ!
一体どのゲームにそんな「誓いの言葉」が出ているのかはわからないが……
俺たち、必ずともに勝利へと歩むんだよね?
あ、無意識に言っちゃった!
カムイは両腕を広げると、そっと自分の方へ近付いてきた
へへ、何だかここで交わした「誓いの言葉」ならゼッタイ実現する気がするな
考えてみりゃ、この「誓いの言葉」は必ずかなうんだから、たとえ今後どんな困難があったって大したことはなさそうだな!
こんなに心地いい場所にいて、すぐ側には馴染みの者がいてくれるせいだろうか、いつの間にか疲労感が押し寄せてきた。カムイの声がだんだん離れていくような気が……
気が抜けた瞬間、微かにカムイの声が聞こえてきた……
最近、疲れてたんだろ?指揮官
今は何もかも放り出して、しばらく俺の傍で安心して休んでおけよ
だって、俺たちは最終的に、必ずともに勝利へ歩むんだから……