Story Reader / イベントシナリオ / 虚影地平線 / Story

All of the stories in Punishing: Gray Raven, for your reading pleasure. Will contain all the stories that can be found in the archive in-game, together with all affection stories.
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Ⅳ SP-04

怪物は極めて強力なうえに無数のバイオニックを召喚することができた

だが、相手は「虚影地平線」をくぐり抜けてきた百戦錬磨の構造体隊員、それに……

諦めた方が賢明です

突進してくるバイオニックは銃弾の雨を受けて次々と倒れ、スピードが鈍る

やってみせます

バイオニックのスピードが鈍った瞬間を見逃さず、闇蝕は小型のブラックホールを生成して敵を吸引し、道を開いた

了解です

紅蓮は1体のバイオニックを踏み台にして敵陣に飛び込み、怪物に突進した

アアアア!!!

怪物は爪を振り上げて紅蓮をとらえようとしたが、二本の大鎌に挟み撃ちされてしまう

私ばっかり目立っちゃって申し訳ないわ!

全力で行きましょう!

紅蓮は一瞬たりとも怯まず、怪物の爪を足場にして飛び上がったかと思うと、その胸に刃を突き刺した

ガ!!!!!!

瀕死の怪物は狂ったように爪を振り回し、全ての構造体を振り払うと、指揮官に向かって突進する

指揮官、気をつけてください!

じゃじゃーん

だが怪物は、横から飛びかかってきた狂風に見事に両断されてしまった

怪物は倒れ、あっという間に視界がぼやけてゆく

終わりましたね……指揮官……すぐにもとの世界に戻れますよ……

意識の介入を無理やり中断したので、目が醒めた時には全てを忘れているでしょう

夢……そうですね。これはあなたにとっては夢……私たちにとってもきっと同じです

私たちもまた眠りにつきます。次に起きた時、また会えたらいいですね——指揮官

気づいたのか?

ああ、本当にただ寝てただけのようだ。検査結果に異常はない

「虚影地平線」は?

それも異常なし。ロゼッタと精査を行ったが、異常なノイズは跡形もなく消えていた

だからお前たちの考えすぎだと言ったんだ

そうかもしれないが、あいつ曰く、テストが終わった途端に眠りこけたんだぞ?おかしいだろうが

まあとにかく、真相がはっきりするまでテストは中止だ。これは技術者としての判断だ

よかろう、仕方あるまい

アシモフが去ったあと、ひとりになったニコラは微かに笑ったようだった

少し急ぎすぎたようだな。だが、まだ……機会はあるだろう