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伝説の執行者‐9

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それにしても……指揮官の方は、やはりヴィラ、カム、カレニーナのパーティーということになっているんでしょうか……

均等に分けられたのであれば、そうでしょうね。進退両難……は言いすぎかもしれませんが、カレニーナとカムはさておきヴィラのやつ、ここのところ指揮官にご執心のようですし

ですが、ゲームの世界でできることはあるでしょうか。しかも、指揮官のパーティーは揃って勝ち負けにこだわるメンバーばかり……

今頃は私たちに勝つために全力でミッションを進めているでしょうが、私としては、指揮官があちらの環境に慣れてくださることを願うだけです

スタート地点から出発したルシアたち3人は、郊外の道にいた。ゲームのさまざまな構成について考察するリーとルシアを、カムイがナビゲーションしている格好だ

ルシア、リー!俺、いいモノ見つけちゃったぜ!

いいモノ?

またしても、珍妙なアイテムですか?

違う、違う!石碑だよ。とにかく来てみろよ!

カムイに急かされたふたりが駆け寄る。そこには、見るからに年代物の石碑が立っていた

表面はひどく汚れていたが、視認力を全集中させれば、刻まれた文字をどうにか判別できる

どうやら、ゲームの世界観の説明のようですね

だな。こういうゲームは普通NPCに世界観を説明させるんだけど、石碑に書いとくってのも省エネで悪くないな!

ルシアが石碑に刻まれた文字を読み上げ始めた

女神による創世以来、人間と魔族の戦いが絶えたことはない。天賦の力を持つ魔族によって人間は次第に劣勢に追いやられ、やがては守り一辺倒の籠城を余儀なくされるにいたった

だが、人間があと一歩で絶滅というその時、突如として始まりの地に勇者が現れたのだ

遠方からの勇者たちは、奇妙な装束をまとい、奇妙な武器を携え、天啓とともにこの地に現れた

勇者たちは人間を救うべく魔族と戦い、魔王を倒したが、人々が礼を言う間もなく光となって虚空のうちに消え去った

彼らがここを訪れた時と同じように

人間は国王の指揮の下、反撃に転じ、魔族殲滅を宣言した。魔王を失った魔族に対抗する力はなかった

だがそれでも魔族は、人間への反撃を諦めていなかった。なぜなら、女神の秘宝は魔族の手中にあったからだ。時が満ちれば、4つの秘宝がひとつとなり――

――魔族は、世界を覆す力を手に入れるだろう

世界観は以上です……

つまり、簡単にまとめると、勇者が現れる前に人間は魔族に追いやられ、勇者が現れたあとは、今度は魔族が人間に追いやられたというわけですね

戦争でどちらか一方が強大な力を得たなら、そういうことになるでしょう。まあ、この世界の人間も魔族も、どちらもろくなものではなさそうです

最近のゲームはさ、どれもこんな感じなんだよ。まあ何が正しいってこともないんだけど……ところでさ、ふたりとも重要な情報があったのに気づいたか?

女神の秘宝……ですか?

イエス!!どんなもんなのかは見るまでわかんないけど、多分これから俺たちがしなきゃなんないことって、それを集めることだと思う

僕としては、「女神」という存在もかなり気になりますが

その謎はいずれ解くとして、今一番重要なのはリーフの痕跡を見つけることです

そうですね。では、引き続き城に向かいましょう。ですが、道が分かれていますね

一方は明らかに城へと続いていますが、もう一方は……村、でしょうか?

じゃあ、村の方に行ってみようぜ!

待ってください、カムイ。なぜ村なんですか?

サブシナリオっていうのはさ、普通こういう場所には設定されないんだよ。それにサブミッションをこなしていけば、思いも寄らない手がかりを手に入れられたりする

経験豊富な俺が言うんだから間違いない!

ゲームの経験、ですか……ルシア、どうしましょうか?

言う通りにしましょう。城に行けば、ミッションについての情報が得られるかもしれませんが、リーフの目撃情報を集めるには村の方がいいでしょう

よし!行こうぜ!