だいぶ高いことまで来たね。もう大丈夫かな……うん?
しつこいガードだなぁ。まだ追ってきてる……
ニタが僕をそう簡単に逃がすものか
ロランは右腕にパニシングを集中させ始めた
ロラン、ちょっと!?!?
君に勝つ術がないなら……
ま、待ってったら……!!
「運命」に身を委ねる他はない
言うがはやいか、ロランは仰向けのままガードの群れに墜ちていった
ロランが八つ裂きにされちゃう……!えい!ナナミジャーンプ!
……
ナナミは本当うっかりさんだった……!
えーい、このガードめ!ロランのばか!油断したナナミもばかッ!!
ともにロランを奪われまいとするナナミとガードは、混戦状態にもつれ込んだ
よし、パニシングは使えるな!どけ!通せ!!
ロランがガードを振り切った。機体の損傷を物ともせず、黄金の柱へ向かって一目散に駆けてゆく
抗体の柱……ずっと目をつけてたんだ。この強力な噴射力を利用すれば、脱出できるはずだ
衝撃で機体が粉々になるかもしれないけど……
意識海装置だけでも気流に乗せて砂漠へ降ろせば、パニシングの力を蘇らせることはできる。それから、潜伏させている侵蝕体を――
――その刹那、ロランは背後に迫る竜巻に気づいた
……な、なんだとッ!?!?
暴れ狂う竜巻が建物ごと巻き上げる。黄金の柱へと飛び込み損ねたロランは、金属板に打ちつけられ、障害物に激突しながら深淵へと落下していく……
が……ぐはぁ……っ!!ぐ………っ!!
凄まじい崩壊のさなか……ロランの手は辛うじてケーブルを捉え、最下層まで落ちることを免れた
ふぅ、危うく逃げられるとこだった!危ない危ない
さぁてロラン、ナナミがすぐに捕まえに行くからねッ!