こいつなら……中枢システムは無事だな……
ニタには思いもよらないだろうけど
パニシングの力が減退しても……機械部品に侵入することはできる……
ロランはガードの頭部を拾い上げると、緋色の息を吐きかけた。吐息がシステムチップに浸透していく……
……うん?画像情報があるな?
設計図か。サンドワールプールのエンジングループだな……まだ、運には見放されてないようだ……
このガード、エンジングループを警邏していたんだろうか?
いや、罠かもしれない……ニタがこんな初歩的なミスを犯すか?
……考えるだけ無駄か。抗体は増える一方だ……他に選択肢もない……
目下、サンドワールプールを破壊する最も現実的な手段は……エンジングループをパニシングで……
黄金の抗体を外へ拡散させるわけにはいかない……昇格者の計画にとって、致命傷になりかねないから……
力が……どんどん失われていく……
やはり……それしかないか……
……全ての侵蝕体に告ぐ
僕の座標に向かっておいで……障害は全て排除するんだ……
全ての侵蝕体に告ぐ……僕の座標に……