あ……ありがとうございます。わ……私は爪で石壁の隅に正の字を書いていたんです……100日以上も……でも、ようやく……
ここで何をさせられていたのか、教えていただけますか
それについては……私……記憶がほとんどなくて……
思い出せない。頭が痛くて……黄金の液体と、それから手術用のメス……
思い出すのは苦痛かもしれませんが、もう時間がないです。少しだけでも、何か情報を……
思い出せないと言ってるだろうが!
ワタナベ……さん?
オブリビオンは命の恩人に対してそういう口の利き方をするんですか?
……粛清部隊には感謝している。決して恩を忘れはしない
だが今は仲間を安全な場所に連れていくことが重要だ
行っていただいて構いませんが、この方だけには残っていただきたい。この方だけが、辛うじて会話が成り立つのです
ここで何が起きたのかを明らかにするために
情報よりも人命が優先だ。後ほど話はするから、だが今は彼を渡してほしい
オブリビオンが粛清部隊と約束事をするなんて、大した自信ですね?
離れなさい。それとも戦いますか
……空中庭園は、空中庭園ということか
やはり、我々は相容れないようだ
時間を無駄にした……
……ワタナベ、構えなさい
