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All of the stories in Punishing: Gray Raven, for your reading pleasure. Will contain all the stories that can be found in the archive in-game, together with all affection stories.
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血と錆の宣告

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激しく揺れながら崩壊していく城壁から、白い粉塵が舞い落ちる

烈火、硫黄、そして血と錆が入り混じった空気が、戦場にいる全ての存在――天使、リビングデッド、悪魔、そして人間を刺激する

天使だけじゃない、リビングデッドもいる!しかも想定外の数だ!この軍勢では砦を落とせない……情報が間違っていたんだ!

崩れた城壁の裂け目から「埋め込まれて」いた血肉が、まるで解凍された蛆虫のように鉄の拘束を引き裂き、人間たちに向かって這い出てくる

ここは次の作戦の重要拠点だ!絶対に奪取するぞ!人類が聖堂を倒せるかどうかは、ここにかかっている!俺に続け!

隊長が兵を率いて突撃しようとしたその時、何者かが彼らの行く手を遮った

その人物の後ろには鳥のマスクをつけた青年と、日傘を手にした女性が立っていた

あんたたちは……!

仰せのままに、グレイレイヴン様

了解

グレイレイヴンの命令に従い、リリスは一直線に天使の群れへと飛び込み、バンジは死者の隊列へと静かに歩を進めた

生者の気配に刺激された死者たちは、腐った眼窩に燐光を灯し、喉から呻きを漏らした。捻じれた四肢で悍ましい動きを見せながら、人間たちに迫ってくる

バンジ

720――デュポン、奴隷として働かされた勇敢な者……721――アルカディ、親友を裏切った罪人……

彼は避けることなく、ただ小さく呟き、その言葉が届いた死者に安らぎと永遠の眠りを与えていった

ランプの炎がひと際燃え上がる。それは調教され、制御された「死」の輝きだった

バンジ

777――名もなき哀れな者、運命に盲従する者……僕は皆を赦すよ。おやすみ

数を重ねる度に倒れ伏した死者たちは折り重なり、中央の塔へと続く道を築いていく

肉……肉ゥ!

まだ隠れているつもりですか?

目の前の天使を斬り落としたあと、「飢」は素早く振り返り、1枚のカードを城壁に放った

殺ス……!

カードに打ち抜かれた空間がじわじわと歪み、壁に貼りついていた数体の異形の「天使」がその姿を現した

仰せのままに

3体の天使が空から急降下してきた。裂けた口器から涎を垂らし、その白く尖った爪を華奢な彼女の体へと突き立てるべく迫ってくる

虐殺!血肉!

人間に向かって軽く頷くと同時に、リリスの日傘の先端が空中に3本の銀線を描いた。それは目にも留まらぬ速さで天使たちの頭部を断ち切った

鈍い音とともに血が噴き出し、巨体は空中で一瞬硬直したあと、熟れた果実のように地面に飛び散った

血肉……殺ス!

おや?

別の天使が同胞の死に激怒し、目の前のターゲットを放り出して、咆哮しながら側面から突っ込んできた。肥大した躯体が悍ましい風を巻き起こす

ドォンッ!

銃声が響き、リリスに襲いかかった天使は即座に倒された。崩れた城壁の隙間に現れたのは「戦の騎士」である長身の男性だった

その背後には、人間たち――鋼鉄軍団が控えていた

すまない、近くに避難が必要な民間人がいてな

了解だ。タケ、他の同胞を連れてここを制圧しろ!

任せてください!

全員、私に続け!

グレイレイヴン様、その時がきたようですわ

「飢」は高らかに呼びかけ、人間に前進を促した

グレイレイヴンは騎士たちが切り開いた道を進み、高塔へと向かう

戦場の空気の変化を察した天使たちはもはや傍観をやめ、一斉にグレイレイヴンへと襲いかかった。反抗者の心臓を握り潰すために

血の契約者! 血肉!

天使たちは絶え間なく叫び、積み重なり、やがて別の白い形態を形成し始めた。それは巨人のようでもあり、心臓を抉り取るような鋭い棘のようでもあった

なんだこれ!?

醜いわね、どきなさい!

緋色の閃光が貫き、死の騎士は自らの槍を振りかざし、一撃で天使の集合体を葬った

虫けらごときが道を塞がないで!

悪魔の手に握られた刃と炎は、もはや越えられぬ死の壁と化し、グレイレイヴンと天使の間を完全に遮った

死の騎士の体を蝕む制御不能の痛みは、今や彼女の意識を研ぎ澄ませ、昂ぶらせる力の源となっていた

グレイレイヴン、下の連中は片付いたわよ!

どれほど敵が押し寄せようとも、どれほど仲間が血を流そうとも、グレイレイヴンはただ塔へと、血に染まる天へと歩みを止めなかった

屍の山と血の海で築かれた階を登りきり、グレイレイヴンはついに砦の中央――高塔の頂上にたどり着いた。戦闘の音も次第に弱まり、もう少しで終幕を迎えるだろう

お待ちしておりました、グレイレイヴン様

塔頂はすでに掃討されており、リリスは灰色の旗を取り出し、グレイレイヴンに差し出した

どうかあなたの栄光と勝利を、心ゆくまで享受なさってください

<size=40>歩んできた道には罪と血が敷き詰められ、嘆きと憎しみが渦巻いていた</size>

<size=40>グレイレイヴン――いや人類は、この旗を以て宣言する</size>

<size=40>最後の反抗が、今始まる。永遠の白昼を打ち砕く穢れた血と、深淵のごとき沈黙の執念を手にして</size>

<size=40>そして高らかに叫び、探し求めよ</size>

自由への最後の1歩を