Story Reader / 祝日シナリオ / 遥陽絵旅 / Story

All of the stories in Punishing: Gray Raven, for your reading pleasure. Will contain all the stories that can be found in the archive in-game, together with all affection stories.
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舞台の外側

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扉の王に別れを告げたあと、一行は再び城壁から外界に出た

アイラいわく、全員で街か集落にいったん戻って、各々勇者の身分に終止符を打つ必要があるのだそうだ

指揮官、勇者は自分たちの使命を果たしたあとは、何をするのでしょうか?

まるであの冒険などなかったかのように……勇者たちは自分の家にたどり着いて、久しぶりに自宅の鍵を取り出し、しばらく開けられなかった扉を開くのだ

または仲間と長い平和な時を暮らす

私たちにも……その日が訪れると思いますか?

……今は、まだなんとも答えが出ないな

ご機嫌よう、終わったかしら?

ケルベロスは長らくここで待っていたようだ。ヴィラを先頭に影から出てきて、グレイレイヴンの前に立った

一応言っておきますが、任務はすでに完了しています……

つまり、もう解散していいってことね?

ごめんなさい、ヴィラさん。ケルベロスもゲームに参加しているとは知りませんでした。だから……

……何か誤解してるんじゃない?

???

ヴィラはいきなり刀の刃先をこちらに向けた

宝物をよこしなさい

龍の故地はただの廃墟でした

金貨は?

任務報酬は?

手ぶらだとでも?他に収穫はないの?

グレイレイヴンはお互いを見て、微笑んで何も答えなかった

わかったわ、それなら直接戦闘開始ね

でもヴィラさん、龍の故地の任務はもう終わりました。これ以上戦う必要はありません

任務……そんなもの、ケルベロスは受けてないわよ

そうねえ、計画通りに任務を進めるより、勇者の小隊を全滅させるサプライズ展開も面白いかと思って

ちょっと待ってください!

そう言って今まさにヴィラたちが攻撃しようとした瞬間、見慣れた人物の姿がグレイレイヴンの前に立ちはだかった

それはこの世界で知り合った、かつては勇者であった魔法使いと彼の仲間たち――

魔法使いさん!

かつての勇者として、絶対にそんなことはさせません

なぜなら、私たちはもう仲間だから

誰かと思ったら、あなたなの

自分がターゲットにされちゃたまらないから、グレイレイヴンを巻き込もうって魂胆?

……

と……とにかく!勇者様を攻撃するなら、まず私たちを倒してからにしなさい

騎士

だから、お前はまたそんな勝手なことを言って!

そう言いながらも、騎士は大盾を持ち上げたまま、人々の最前列に立った

ええと……自分も……

ここに来たのは魔法使いたちだけではなかったらしい

軍馬が残りの遠征軍の隊員を乗せて、ケルベロスの後ろを取り囲んでいた

乗馬がこんな大変なことだと思わなかった。シミュレーション画面を見るだけで目が回る……うえ……

シーモン指揮官、バロメッツ小隊もこの世界にいるんですね

ただ、なぜシーモン指揮官のステータス欄が赤文字だらけなんです?

大丈夫、大成功を実行すれば、死にはしないから……

死んでも任務は大体完成しているからいいけど……隊長が犠牲になったらレポートは誰が書くの?

ずっと後ろに着いてきて、いくら攻撃しても死ななかった誰かさんね。そのしぶとさは認めてあげるわ

さあ、そろそろクライマックスかしら、そうよね?

それを合図に、ノクティスが両方の拳をガツガツとぶつけながら、バロメッツ小隊の前に立ちはだかった

21号はスレーブユニットを召喚し、騎士の背後にいるグレイレイヴンをちらりと見た

あの、ちょっとお訊きしますが……

何でしょうか?

あの人たちは勇者の皆さんとはお知り合いのようですが、皆さんはどんな関係なんですか?

ちょっと複雑でして……

でも、理解するのはとても簡単です

???

という訳で、いよいよクライマックス!

数年が経ったあと、魔法と爆発の中で、龍の故地は再び賑わいを取り戻しました

そして、勇者は引き続き仲間たちとともに、未来への道に旅立ちました……