ナナミのおかしな実験にどうしても人間が必要だというなら、相応の場所へ行ってもらうのが手っ取り早いかと
リーは皆を基地に集め、真剣な表情で話し始めた
ええ、それが最善策かと。とりあえず聞いてください
まあ、とりあえず聞いてください
ナナミには空中庭園の居住区に行ってもらうんです。彼女の精神年齢であれば、学校にも通えるのでは?
学校……?構造体は学校に通えるんですか?
ええ、もちろん。今の学校は知識を学ぶためというよりも、集団意識を養うためにあるようなものですから
学校にはナナミの行動を制限するような規則がたくさんありますが、人間研究の妨げにはならないでしょう
研究対象がひとりでも複数人でも、学校なら彼女の要求は満たされるかと
ナナミはどう思いますか?
えっと……学校っていうのは知ってるけど……面白いの?
面白いかどうかではなく、少なくとも学校は「学ぶ」ための場所です。あなたにとってのデメリットはないでしょう
人間研究ができるなら、まぁ……指揮官はどう思う?
指揮官……ナナミを追い出したいの?
指揮官は僕と同じく、ナナミにとって最善の方法だと思っているだけですよ
そっか……
では早速手続き申請をしますので、指揮官はここにサイン……
あっ、待って!
待つ必要はありません。ナナミも早く研究を完成させたいでしょう
う、うん……
じゃあ決まりですね。すぐに手続きしますので待っていてくださいよ