一行は雑多な廃墟を縫うようにして計画ルートを慎重に進んでいる
ここの様子は私の記憶とかなり違っていますね。一体どのくらい経ったんでしょう……
そうなんですか?私の方は「見覚えがあるのに思い出せない」感覚がどんどん強くなっています
もしかしてルシアは、私よりもだいぶ後にここに来たのでは?
欠けた記憶と何か関係があるのかもしれませんね……
ルシアは下を向き、真剣に考え始めた
あ!危ない!
ぐらつく石板を踏みそうになったルシアを、リーフが間一髪で止めた
トラップが仕掛けられていますね
あちらこちらにある石板のひとつをリーが踏んだ。石板はすぐに砕け、破片が深い穴に吸い込まれていく。一行がのぞき込むと穴の底は赤い棘でいっぱいだった
うっかり石板を踏めば穴に落ち、それこそ身体を穴だらけにされてしまうだろう
……これでは先へ進めませんね。資材を集めて、簡易な橋を作れるかやってみます
すみません、油断しました。よく見ればかなりの数のトラップですね。もっと気を引き締めるようにします
ええ。橋用の資材を探しながら慎重に進みましょう、指揮官