Story Reader / 本編シナリオ / 11 九龍夜航 / Story

All of the stories in Punishing: Gray Raven, for your reading pleasure. Will contain all the stories that can be found in the archive in-game, together with all affection stories.
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11-2 密室

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初めての感覚ではない

開いた目に映ったものは、いつもの天井ではなかった。ひとりサイズの狭いカプセルでもない

……以上が今回の任務内容だ。単身の作戦能力を考慮した結果、君が適任であると判断した

今回の極秘任務について、いつ何時相手が行動に出てもおかしくはない。君の隊の構造体たちも含め、任務内容は秘匿してほしい

なぜ隊員と別行動なのか、訊かないのだな

誰かを疑っているわけではない。ただ今回の作戦は、勢いで進めた方がなにかと面倒がないと思ってな

まあ、別行動は一時のことだ

ふと、我に返る

ルシアたちとのリンク反応はかなり弱まっている

特に動けない状態ではないが……

リンクが弱まっているうえに、首に妙な異物感がある。手を当てると、冷たい感触……特殊な素材の首輪が装着されているようだ

首輪を外そうとした瞬間、マインドビーコンにリンク反応が生じる。以前、コネクトシステムを経験したからだろうか

[player name]

……これは

まるで……

低レベルな意識海……

現実を模倣した電子頭脳の偽意識海……

[player name]

……

まずはそれを確認しなければ……

どうやら、密閉されたキャビンの中のようだ。足下にはわずかな振動を感じる

細長いキャビンの窓から、外を見る

……海だ。……果てしなく続く、海面が見える

窓を叩いたが、ビクともしない

キャビンの内装を観察する。どうやら貨物倉のようだ。ドアは外からロックされており、中から開くことはできない

耳を澄ますと、ドアの向こう側から聞き慣れた機械体の足音が聞こえてきた……

足音は規則正しい……侵蝕体ではなさそうだ

……

この感覚……おそらく「首輪」はコネクトシステムとよく似た機能を持つ機器に違いない……それから、擬似意識海……

上手く利用できるかもしれない

だが、返ってきたのは常とは異なるリンク反応だった