Story Reader / 本編シナリオ / 10 永久列車 / Story
終わりましたね
矢が命中した次の瞬間、亀裂が蜘蛛の巣のように一気に広がった。異重合コアは崩壊し、砂塵と化して線路へと散った
よかった……よかった……
本当に……よかった
ええ……本当に、最後の最後でどうにかなりましたね
皆、無事で……本当に良かった……
最後の矢は、一回きりしか使えないとか言わないでくださいよ？
まあ、そんなところです。実はもうずいぶんと疲労が……
ビ、ビアンカさん！？大変！動かないでくださいね、今すぐ全身の検査を……！
どうやら全て終わったようですね。……見事な戦いでした……ビアンカさんの最後の一射も
取引しませんこと？空中庭園よりずっと有用な情報と商品を提供する代わりに、グレイレイヴン指揮官以下隊員は私たちに加わる……
報酬が不服？アディレを見くびらないでいただきたいわ、もう少し詳しくお話しましょう
まあ、煙に巻くつもりなの？まあ、いいわ……
空中庭園は拡張後に移住対象も増枠します。議長はあなたたちを受け入れるつもりですよ
いいえ、私たちはここに残るわ。そうよね、皆？
もちろんです、ここに残ります
ええ、もう決めました
おい、ヒースはどこに行った？
放っておけ。最初から最後までずっと我々を煽るばかりで……ひょっとして、昇格者から袖の下でも受け取っていたのでは？
アディレは皆、この列車に残って、列車と一緒に前に進む
どれだけ時間がかかっても、どれだけ大変でも構わない。ずっと、ずっと一生懸命、頑張る。皆と約束した……列車が終点に、「終着駅」にたどり着くまで
そう言われると、本当にできそうな気がする……
指揮官。私も指揮官って呼んでいい？
……ありがとう、指揮官
指揮官、通信状態を確保できているうちに報告書を送信しておきましょう
すると、タイミングよく通信音が鳴り出す
グレイレイヴン指揮官、ご苦労だった
任務報告を受領した。まさか、こんな短時間で終わらせるとはな。やはり、君たちに任せて正解だったようだ
それで、このあとのことだが……
ははは、まさか。私もそこまで鬼ではないよ
まもなく地上の掃討が完了し、他の部隊が君たちと合流することになっている
君たちは列車に留まり、他の部隊を待っていてくれ
合流前に、改めて通知する
それまでは、「異境の景色」を存分に楽しんでくれ。ははは、これも君たちの貴重な休息だな
空中庭園の指揮官はお忙しいのね……
もう少しここにいらっしゃるんでしょう？でしたら、私が永久列車をご案内するわ。アディレ商業連盟の列車は、あの車両だけじゃないの
料理も、車窓の景色も、それはそれは最高なのよ
それを見れば、ここに残りたくなるかもしれないわ
