Story Reader / 本編シナリオ / 10 永久列車 / Story

All of the stories in Punishing: Gray Raven, for your reading pleasure. Will contain all the stories that can be found in the archive in-game, together with all affection stories.
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列車の第1車両、密閉された王族車両の中

取引時間:確認済、取引地点:確認済、取引目標:スキャン人数2、侵蝕反応なし、身元確認中、取引内容:確認中

子供くらいの背丈のロボットの発声装置から抑揚のない機械音が溢れ、車内に響いている

小さなロボットは丸い頭を伸ばし、車内を見回してから、ゆっくりと不器用なおじぎをした

アディレ商業連盟指導者、ごきげんよう

玉座に座る少女は黙ったままだ

取引フローには検品も含まれています

すでに検査済のはずですよ。決して低くはないコストをかけたんですから

その通りです

ご主人様は満足しています

小さなロボットは、まるで気分でも悪いかのように、手を上げて「首輪」のような装置をさすった

ご主人様からお話があります

ザザザ――

やあ、聞こえているかな?

雑音だらけで、何度も加工処理を加えたような、男とも女ともつかない声が聞こえてきた

…………

ええ、お話しください

アディレ第4代、アディレ·ジャミラ王女

すでに何度も「身分認証」を受けておりますゆえ、名乗りを省くご無礼をお許しください

本来の声を推測することがまるで難しい音質であっても、その穏やかさと慎み深さは伝わってくる。話しぶりも、穏やかな笑みを浮かべているかのようだ

「商品」の状態を確認させていただきました。いつでも納品可能な状態でしょうか?

納品前に、検品過程で起こった想定外の事故について話し合うべきではありませんか?

想定外?親愛なる王女よ、全てはあなたの計算通りなのではありませんか。商品の出来も、空中庭園の別の派遣人員のことも

確か仰っておいででしたね。別の執行部隊が遣わされると

ええ、言い間違えました

パニシングと戦い、侵蝕体を殲滅することが執行部隊の任務ですが

粛清部隊の真の役割は、戦場の掃討ではないのです

つまり、粛清部隊の構造体の任務目標は、あなたなのね

その通りです。ええ、最後のあの矢の本当の狙いは、異重合コアではなかった

発声装置が、短く、はっきりとしない声を伝え続ける

ですが、取引には何の影響もないでしょう。それに所詮は、依頼主のために走り回るだけの仲介者ですから

もちろん、空中庭園にこの不完全な情報を売ることをお選びいただいても構いませんが、時機ではありませんね

もし問題がないようでしたら、取引を終わらせましょう。商品は、買い手自ら受け取りますので、どうぞご安心ください

お互いにとって、価値ある取引となりますよう……

平衡維持システムの検査も完了し、高リスクの損傷の修復も終わりました。ソフィアもいますし、あとは列車の整備部隊にお任せしましょう

気づけば、ずいぶん長い時間をこの列車ですごしましたね

ええ、指揮官の当初の計画では、今日アディレ商業連盟を離脱する予定でした

…………

リーフ、どうしました?まだ侵蝕体が残っていましたか?

レーダー上の指揮官の信号が……

……指揮官?