ルナ様。私はもうキャビンを出ております
ズバアァァァーーーンッッ!!!
ゴウゥーン……ガァンッ!!
ガブリエルはルナに報告をしながら、変形アームのカノン砲で宇宙ステーションの内壁を砲撃している
目標の信号は鮮明。現在は直線的に前進しています
わかったわ
同じ宇宙ステーションいたとしても、今回の目標はあいつらじゃないから。むしろ、関わらないように気をつけて
承知しました。可能な限り時間を短縮しましょう
終わったら、すぐに信号をちょうだい
……直接、迎えに行くから
御意
ズバアァァァーーーンッッ!!!
おや?
宇宙ステーション全体が激しく揺れ出す。そしてキャビンの連結部がゆっくりと分離し始めた
解体……し始めた?
続いて皆様にご覧いただくのは、人体の免疫機能の再現です――
外敵の侵入を受けた細胞はこうやって……破壊され、捨てられる……
この放送……宇宙ステーションが自己解体を行っているんでしょうか?
激しい揺れのあと、放棄された大量のキャビンが舷窓の向こうに漂うのが見えた――
減圧が間に合わなかったキャビンは、漏れ出る空気の反作用により、遥か遠くへと飛んでいく……
放送の通り、宇宙ステーションの免疫機能が触発されたのだろう
免疫?侵蝕体の人間に対する……免疫ですか?
私の理解が正しければ……
観測キャビンと武器コントロールシステムの破壊は、宇宙ステーションにとって対外的な攻撃手段と防衛手段の喪失を意味する
そこにお前たちの大部隊が上陸を開始した結果、宇宙ステーション「体内」の免疫機能が触発されたんだろう
この宇宙ステーションにとって、解体は破滅を意味するものではありません……
重力を生み出すコアが存在する限り、周囲の物質を吸着して再構築することができる……
僕たちにとっては致命的だ
……このまま何もしなければ、文字通り「外敵」として駆逐されてしまうぞ
はい、指揮官